2011年11月 18日 前夜式、19日 告別式にて

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荒井スタッフを送る

hi-b.a.代表役員 中臺孝雄


hi-b.a.スタッフは、だれであれいつか必ず、高校生の前で語ることを終えなければならない時が来ます。

伝道の働きは、もちろん、どの働きにも困難があり、喜びがあります。hi-b.a.スタッフも同様です。困難も喜びもあります。けれども、高校生たちと出会い、語り、新しい人生に導き、一生涯の歩みについて影響を与えることのできる高校生伝道には、他の働きには代えがたい喜びがあります。それでもいつか終わりの時は、必ず来ます。

荒井恵理也さんは、思いがけず早く、そして唐突に、その終わりの日を迎えました。悔しくはあります。けれども充分にその人生を走り通し、働きを全うしました。主に感謝し、主に栄光をお返しします。

彼は、私にとって、尊敬すべき伝道者である先輩牧師ご夫妻の息子さんでした。私たちは、お互いの教会に関わる信徒の結婚のことで共に労したことがあります。その牧師のご子息でした。

彼は、私にとって、学生伝道に従事する先輩伝道者であり、いつも見上げながら自分はとても足元にも及ばないと認めざるを得なかった伝道者の、お嬢さんと結婚しました。

彼は、私にとって、息子が一番難しい時に愛を持って厳しく指導してくれた、息子にとっての恩師でした。そして私たちの家族を助けてくれた、我が家にとっての恩人でした。

五年前、四年前、私たちは相次いでhi-b.a.の代表役員、そして代表スタッフに任命されました。私は彼が代表スタッフとして見事に全体を指導してくれたので、かろうじて代表役員の任を果たすことができました。彼無しには、私が責任を果たすことはおぼつかなかったと思います。

昨年の暮れ頃から、私と彼とは何回にも渡り、何時間も話し合いました。将来のことを考えた時、彼がいったん現場の働きを離れてでも、たとえば一年といった期間、長期の研修を(国外に出てでも)してはどうだろうか。将来の高校生伝道の働きのため、そして世界大の規模で彼がその賜物を発揮するために有益ではないだろうか。私たちは夢を語り、実際にどう実現させるのか、責任役員会にどう説明し、スタッフたちにどう理解してもらうのか、そして彼が不在中の一定期間、hi-b.a.の働きを彼無しにどのように進めていくのか、話し合いました。

夢は実現しませんでしたが、いま考えるとそれは、神が私たちに、彼が不在であるhi-b.a.をどのようにしたらよいのか、彼自身と共に何の妨げもなく、率直に話し合う機会をあらかじめ与えてくださったことでした。

私たちhi-b.a.は、いつの日か、面影を宿した少年たちがhi-b.a.キャンプや集会に参加し、「永遠(とわ)です」「悠(はるか)です」と名乗る日が来ることをずっと待っています。

永遠くん、悠くん、きみたちのお父さんは信仰の勇者として生涯を送りました。きみたちは、それをずっと誇ることができます。

四季さん、あなたが愛し続けている恵理也さんは、すばらしいリーダーシップを持って群れを指導した伝道者でした。あなたはそのことをいつまでも誇ることができます。

そして私たちhi-b.a.は、彼が良き指導者として全体を導いてくれた最後の数年間を忘れることなく、感謝します。私たちは彼が私たちのリーダーであったことを、いつまでも誇りとするでしょう。

闘病生活の八か月間、りっぱでした。見事でした。感謝し、主に栄光をお返しします。

2011年11月18日(金)前夜式
片倉キリストの教会にて